No.22
[No.22 2005/12]
************************************************
C-design 通信
************************************************
渋滞する師走の市内の移動は自転車に限ると、久しぶりに
自転車で京都の街を走ってみました。
自転車は、歩道を走れば歩く人から迷惑がられ、車道を
走れば車運転者から嫌がられ、行く先で駐輪しようとすると
その場所がなく、自転車は街には歓迎されない乗り物なの
でしょうか。
歓迎されず、危険もありますが、自転車の小回りの良さは
思わぬ発見をさせてくれ、街歩きとはまた違った楽しさが
あります。
今年、事務所を都心部に引っ越しそこで動いてみて、街は、
さまざまの暮らし、ひとの動きが重なり合い共存するコミュ
ニティであることが体感できました。
京都で四条烏丸はビジネスセンターですが、ここのセンター
公園の昼間は、ベビーカーや幼児と一緒の母子を多く見かけ
ます。住宅マンションが増えているのです。
この子らが自分で行動するようになったとき、例えば前回や
今回このメール通信で取り上げた路地や自転車通路ですが、
これでいいのだろうか、と考えてしまいます。
地域の活性化を論じるとき、どうして集客するか、ということ
だけでなく、コミュニティの視点を忘れてはならない。駐車施設
を増やすだけでなく、ベビーカーや自転車で走る子供を考える、
ということです。
このメモは、タイの首都のバンコクで書いています。
よその国のことを悪く言いたくないですが、ここの道路
管理者の関心は100%自動車通行。歩道は余分のことのよう
です。足元の凸凹、段差を気にして歩くと、上から垂れ
下がったケーブルに首を吊られかねない。
(聞いた話ですが、バンコクのガバナーが歩いていて、突然
姿を消した。御付があわてて探したらマンホールに落ちていた!
彼が何に気をとられていたか、これは別のジョークがあるのですが、
それはそれとして、あり得ない話ではない。)
日本の道路管理者は、損害賠償訴訟を恐れてというわけで
なく、車と人の折り合いをつけようと、きめこまかい工夫を
するようになっています。バンコクとの対比で言えば、これが
日本の良さでしょう。
今回の自転車タウンウォッチングでの発見の一つがそれで、
添付メモに記しました。
わたしたちは、こうしたことにもっと注目し、声に出して
褒め称えましょう!
木村 隆之
2005/12 C-design通信 添付メモ
1.自転車で街を走る!
<歩道を走る>
歩道を走るのは難しい。広い道路は歩道が車道から分離され、安心
して走れる。しかし、歩行者優先だから、こちらは人の間を縫って、
そろそろと、頻繁に片足つきながら、走る。これが疲れる。
歩道には妨害物が多い。自転車がとめてあったり、店の看板が
置いてあったり、狭いところでは電柱が半分を占めている。
街路樹が妨害物になる。すれちがい走行はむつかしく、慣れぬ方が
譲ることになる。
★怒り:有名ファーストフッド店とカフェショップの前の歩道が駐輪自転車
の山で、やっとひと一人通れるだけ。歩道を離れ、車道を歩かなければ
ならなかった。自転車利用者のマナーの悪さと、そういう迷惑な状況を
放置する店の無責任。
★感動: 歩道の段差がなくなっている! 以前は、道路と交差するところは
段差があり自転車で歩道を走る折の障害であったが、車椅子などへの配慮
からか、段差はほとんどなくなっている。これは感動!
道路管理者の目線が変わってきている。
<車道を走る>
京都の街中は歩道のない道が多い。路側帯を1本または2本の
白線で仕切り、人と自転車の通行帯を確保している。
ところが道幅が狭く、この線がほとんど役に立っていない。
二本の実線内は、車の走行、駐停車はできないが、ここに駐車
している!
⇒お勧め:車道通行で比較的安心なのは、一方通行の逆走。
これだと危険回避ができる。後ろから警笛を鳴らされ
びっくりすることもない。
京都都心部の碁盤の目道路は一方通行が多く、これを利用
すると道に迷うこともない。
★怒り:自転車の目で見ると、諸悪の根源は自動車。自動車
専用道路でないのに、我がもの顔に警笛を鳴らして走る、
路側帯に駐・停車する。
★感動:都心商業地域では、車による荷物の搬出入が欠かせない。
道はコミュニティの通路なのだから、人と車と折り合いをつけなければ
ならない。そういう道があった;
車道を少し狭く中に取り、左右に色を変えたインタロッキン舗装を
施された路側帯があたかも歩道のようになっていて、車はここを
心理的に通りにくく、荷物の搬入出のための停車は違反ではなく、
反対側にも路側帯が取ってあるから、歩行者妨害にも抵抗感は
少ない。
道路管理者はこんな工夫もしているのでした!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.つぐみ・はや・あゆ
前々回、「雀のお宿である街路樹の剪定を止めて」ということを
書いたところ、京都通信社の井田さんから、あれは「つぐみ」
ではないか、との指摘がありました。
つぐみは、すずめ科の渡り鳥で、秋になるとシベリヤから飛来する
ようです。体調20~30センチの、やや大型の鳥です。
過日夕方、剪定された件の街路樹を見ていると、その空のかなり
高いところを大きな群れが三つ飛び回り、やがて、一つに合流
するのが見られました。
大きさからすると、あれはきっとつぐみで、街路樹の仮の宿を
離れ、どこかの野に長期滞在先を得たのでしょう。
ということで、井田さんのご指摘が正しいと思います。
鴨川に、今年もゆりかもめが渡って来て、白鷺やごいさぎと
群れているので、川面を観たら、きらっ、きらっと川魚が群れ
泳いでいました。 多分、ハヤでしょう。鳥の餌になっても
なお群れ泳いでいる。都心にこんな豊かな自然がよみがえって
いる。
先日TVで報じていましたが、東京の荒川に鮎が戻っている
ようで、 河川管理の技術者が、遡上する鮎が川の堰を越える
ことができるようにと、「魚の道」をつくってやっていました。
河川管理と自然との折り合いを図っている。
上流では、川魚の漁師が、鮎が産卵しやすいように、石の垢取り
をしてやっていました。
環境意識の高まりに伴って、確実に川が、そして自然が蘇っている。
家庭で洗剤の使用を控えたり、川の堰は造るが同時に魚の道を
確保したり、自然との折り合いを図るようになってきた。
もしかすると、蘇ってきた自然を尊び、それにあわせてひとの暮らし
ぶりも変える、そういう時代に入ろうとしているのかもしれません。
川魚漁で再び暮らしてゆけるようになった、とは良いニュースでした。
3.「LOHAS宮津」研究会
先にこのメール通信でご紹介したとおり、宮津は豊かな山と海の資源
に恵まれ、それを活かした酢やワインといった商品づくりが始まって
います。その宮津が、心身ともにゆったりとした健康な生活のしかたを
「LOHAS宮津-健康生活支援メニュー」として世の中に紹介してゆこう、
と取り組みを始めました。
京都府は、これを新しい健康支援ビジネスとして支援しようと研究助成金を
交付することに決めました。
これは、当社シーデザインのミッションである「コミュニティデザイン」の
仕事でもあり、研究会のメンバーとして参画しサポートしてゆくことにしています。
********************************************************************
木村隆之
シーデザイン株式会社
http://www.c-design.jp
info@c-design.jp
メールニュース
************************************************
C-design 通信
************************************************
渋滞する師走の市内の移動は自転車に限ると、久しぶりに
自転車で京都の街を走ってみました。
自転車は、歩道を走れば歩く人から迷惑がられ、車道を
走れば車運転者から嫌がられ、行く先で駐輪しようとすると
その場所がなく、自転車は街には歓迎されない乗り物なの
でしょうか。
歓迎されず、危険もありますが、自転車の小回りの良さは
思わぬ発見をさせてくれ、街歩きとはまた違った楽しさが
あります。
今年、事務所を都心部に引っ越しそこで動いてみて、街は、
さまざまの暮らし、ひとの動きが重なり合い共存するコミュ
ニティであることが体感できました。
京都で四条烏丸はビジネスセンターですが、ここのセンター
公園の昼間は、ベビーカーや幼児と一緒の母子を多く見かけ
ます。住宅マンションが増えているのです。
この子らが自分で行動するようになったとき、例えば前回や
今回このメール通信で取り上げた路地や自転車通路ですが、
これでいいのだろうか、と考えてしまいます。
地域の活性化を論じるとき、どうして集客するか、ということ
だけでなく、コミュニティの視点を忘れてはならない。駐車施設
を増やすだけでなく、ベビーカーや自転車で走る子供を考える、
ということです。
このメモは、タイの首都のバンコクで書いています。
よその国のことを悪く言いたくないですが、ここの道路
管理者の関心は100%自動車通行。歩道は余分のことのよう
です。足元の凸凹、段差を気にして歩くと、上から垂れ
下がったケーブルに首を吊られかねない。
(聞いた話ですが、バンコクのガバナーが歩いていて、突然
姿を消した。御付があわてて探したらマンホールに落ちていた!
彼が何に気をとられていたか、これは別のジョークがあるのですが、
それはそれとして、あり得ない話ではない。)
日本の道路管理者は、損害賠償訴訟を恐れてというわけで
なく、車と人の折り合いをつけようと、きめこまかい工夫を
するようになっています。バンコクとの対比で言えば、これが
日本の良さでしょう。
今回の自転車タウンウォッチングでの発見の一つがそれで、
添付メモに記しました。
わたしたちは、こうしたことにもっと注目し、声に出して
褒め称えましょう!
木村 隆之
2005/12 C-design通信 添付メモ
1.自転車で街を走る!
<歩道を走る>
歩道を走るのは難しい。広い道路は歩道が車道から分離され、安心
して走れる。しかし、歩行者優先だから、こちらは人の間を縫って、
そろそろと、頻繁に片足つきながら、走る。これが疲れる。
歩道には妨害物が多い。自転車がとめてあったり、店の看板が
置いてあったり、狭いところでは電柱が半分を占めている。
街路樹が妨害物になる。すれちがい走行はむつかしく、慣れぬ方が
譲ることになる。
★怒り:有名ファーストフッド店とカフェショップの前の歩道が駐輪自転車
の山で、やっとひと一人通れるだけ。歩道を離れ、車道を歩かなければ
ならなかった。自転車利用者のマナーの悪さと、そういう迷惑な状況を
放置する店の無責任。
★感動: 歩道の段差がなくなっている! 以前は、道路と交差するところは
段差があり自転車で歩道を走る折の障害であったが、車椅子などへの配慮
からか、段差はほとんどなくなっている。これは感動!
道路管理者の目線が変わってきている。
<車道を走る>
京都の街中は歩道のない道が多い。路側帯を1本または2本の
白線で仕切り、人と自転車の通行帯を確保している。
ところが道幅が狭く、この線がほとんど役に立っていない。
二本の実線内は、車の走行、駐停車はできないが、ここに駐車
している!
⇒お勧め:車道通行で比較的安心なのは、一方通行の逆走。
これだと危険回避ができる。後ろから警笛を鳴らされ
びっくりすることもない。
京都都心部の碁盤の目道路は一方通行が多く、これを利用
すると道に迷うこともない。
★怒り:自転車の目で見ると、諸悪の根源は自動車。自動車
専用道路でないのに、我がもの顔に警笛を鳴らして走る、
路側帯に駐・停車する。
★感動:都心商業地域では、車による荷物の搬出入が欠かせない。
道はコミュニティの通路なのだから、人と車と折り合いをつけなければ
ならない。そういう道があった;
車道を少し狭く中に取り、左右に色を変えたインタロッキン舗装を
施された路側帯があたかも歩道のようになっていて、車はここを
心理的に通りにくく、荷物の搬入出のための停車は違反ではなく、
反対側にも路側帯が取ってあるから、歩行者妨害にも抵抗感は
少ない。
道路管理者はこんな工夫もしているのでした!
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
2.つぐみ・はや・あゆ
前々回、「雀のお宿である街路樹の剪定を止めて」ということを
書いたところ、京都通信社の井田さんから、あれは「つぐみ」
ではないか、との指摘がありました。
つぐみは、すずめ科の渡り鳥で、秋になるとシベリヤから飛来する
ようです。体調20~30センチの、やや大型の鳥です。
過日夕方、剪定された件の街路樹を見ていると、その空のかなり
高いところを大きな群れが三つ飛び回り、やがて、一つに合流
するのが見られました。
大きさからすると、あれはきっとつぐみで、街路樹の仮の宿を
離れ、どこかの野に長期滞在先を得たのでしょう。
ということで、井田さんのご指摘が正しいと思います。
鴨川に、今年もゆりかもめが渡って来て、白鷺やごいさぎと
群れているので、川面を観たら、きらっ、きらっと川魚が群れ
泳いでいました。 多分、ハヤでしょう。鳥の餌になっても
なお群れ泳いでいる。都心にこんな豊かな自然がよみがえって
いる。
先日TVで報じていましたが、東京の荒川に鮎が戻っている
ようで、 河川管理の技術者が、遡上する鮎が川の堰を越える
ことができるようにと、「魚の道」をつくってやっていました。
河川管理と自然との折り合いを図っている。
上流では、川魚の漁師が、鮎が産卵しやすいように、石の垢取り
をしてやっていました。
環境意識の高まりに伴って、確実に川が、そして自然が蘇っている。
家庭で洗剤の使用を控えたり、川の堰は造るが同時に魚の道を
確保したり、自然との折り合いを図るようになってきた。
もしかすると、蘇ってきた自然を尊び、それにあわせてひとの暮らし
ぶりも変える、そういう時代に入ろうとしているのかもしれません。
川魚漁で再び暮らしてゆけるようになった、とは良いニュースでした。
3.「LOHAS宮津」研究会
先にこのメール通信でご紹介したとおり、宮津は豊かな山と海の資源
に恵まれ、それを活かした酢やワインといった商品づくりが始まって
います。その宮津が、心身ともにゆったりとした健康な生活のしかたを
「LOHAS宮津-健康生活支援メニュー」として世の中に紹介してゆこう、
と取り組みを始めました。
京都府は、これを新しい健康支援ビジネスとして支援しようと研究助成金を
交付することに決めました。
これは、当社シーデザインのミッションである「コミュニティデザイン」の
仕事でもあり、研究会のメンバーとして参画しサポートしてゆくことにしています。
********************************************************************
木村隆之
シーデザイン株式会社
http://www.c-design.jp
info@c-design.jp
メールニュース
