源氏物語錦織絵巻-山口伊太郎遺作
めーる通信[No.39]
2008.4.15
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** 源氏物語
錦織絵巻-山口伊太郎遺作展***************************************
西陣織の大家、山口伊太郎さんの遺作展が
4月27日から京都で開催される。*
過日、小堀脩さんから「山口伊太郎さんの
源氏絵巻を見においでなさい。」とご案内
いただきき、大徳寺黄梅院にうかがった。
この絵巻は、山口さんが30数年かけ西陣織技術の粋を
尽くして完成させたもので、すでに、その3巻は、
ルーブル美術館に寄贈されている。
小堀さんは、山口さんのこの制作活動を見守ってきた。
山口さんが情熱をかたむけて制作した絵巻の価値は高い。
広く世の中に知ってもらいたい、そう考えた小堀さんは、
遺作展の開催に尽力し、このたび開催の運びとなった。
今年は源氏物語千年紀。遺作展はこれを飾るにふさわしい
展覧会になるだろう。
黄梅院本堂の畳に広げられてゆく絵巻は驚異であった。
御簾越しにほの見える人影、これが織物か、と目を疑う。
それほど精緻にできている。宮廷のひと模様、衣装や調度の
多様な文様と色彩、これらが、絹糸、金糸銀糸(プラチナ)を
縦横に織り成されて、絵巻として再現されている。
小堀さんの説明によると、これを実現したのは、技術的には、
もちろん千余年にわたり引き継がれてきた西陣の織職人の技術で
あり、明治にフランスから導入されたジャガード織技術であるが、、
膨大な織の情報を処理するコンピュータ技術やグラフィックソフト
がなければ完成してないだろう、とのこと。その意味で、山口源氏
絵巻はまさに現代の作品である。
コンピュータ技術を使っても、織りはあくまで手仕事の世界。
山口さんの指揮のもとに熟達の職人が十数人がかりで織っても
1日に数センチ織れるかどうか、というもので、4巻の完成には
山口さん70歳からの余生30数年を要したという。
山口さんの創造力と、これから後世千年にわたって伝えられるもの
を遺すという情熱、それを支えた西陣織職人チームに心からの敬意
と感謝の気持ちを捧げたい。
木村隆之
***遺作展:4月27日~7月6日
京都相国寺 承天閣美術館**
ご参考:
http://info.linkclub.or.jp/nl/2004_1_2/yugou_sinka.html
写真:奥田貞人さんご提供
